軟骨が食べたい
軟骨が食べたい。
こんにちは。笛日記二週目、1年生の篠田志保です。お疲れ様です。
軟骨がものすごく食べたいです。
食べればいいじゃんって思う人もいるかもしれないんですけど、ちょっと私の話を聞いていただけないでしょうか。
鶏の軟骨が食べたいと思うようになってかれこれ一か月が経ちました。
事の始まりは約一か月前。実家での晩御飯に鶏の軟骨が出たんです。
胡椒の効いた焼きたての軟骨。コリコリと歯ごたえがあってそれはそれは美味でした。
出された分だけでは満足できず、食事が終わってからおかわりが残されていないかと台所を隅から隅まで物色したのですが、残念ながら余ってはおらず。
そっかあ、じゃあ仕方ないかと諦めてしまったのが間違いでした。
翌日になっても、翌々日になってもまだ、軟骨への未練が私の中に残っていたのです。
でもそれは心の片隅にある程度で、何を差し置いても軟骨が食べたいというまでは思いは膨らんでいなかったんです。
夏休みだったし、時間はいくらでもあるし、食べたいと思った時点で買いに行けば済んだ話なのですが、残念ながら当時の私は軟骨の優先順位を後回しにしてしまっていたのですよね。日常生活は軟骨がなくても案外うまく回っていくものです。
そうして次第に軟骨のことも忘れてしまった9月下旬。山口に帰ってきてすぐ、私はコロナウイルスに罹ってしまいました。熱が40℃まで出でしまい、頭痛腹痛せき鼻水すべての症状が一気に押し寄せる生き地獄の中、湧き上がってきた思いは「軟骨が食べたい」でした。
これ私あるあるなんですけど、何かの拍子に狂ったようにある食べ物が食べたくなる衝動にかられることが多々あるんです。
西遊記って皆さん知っていますか?あれで孫悟空の頭に輪っかがつけられて、ことあるごとに締め付けられる下りあるじゃないですか。
あんな感じで本当、予兆もなく食べたいものが降ってきて苦しめるんです。胃も弱っているしこの状態で食べられるわけないのに。
結局コロナが治ったころには軟骨欲もきれいさっぱり消えていました。なんだったんだよ。
それからも近くのコンビニで軟骨を物色したりしましたが、コンビニの軟骨って揚げて味がついているやつなんですよね。普通の軟骨に中々たどり着けません。今週末こそは軟骨を探しに行くぞと決めていても、週末になるとそれほど軟骨に興味がなくなっていたり。
食べれば美味しいので無理にでも食べればいいんですけど、義務軟骨っていうのも軟骨への冒涜かなと思ってしまうんですよね。興味がない時の軟骨なんて所詮は鳥類の関節ですし。ついつい後回しにしてしまいます。
欲とタイミングがすれ違う軟骨ラブストーリーが三週間を迎えたところ、ついに二つが合うタイミングが先週現れました。日曜日にゆめタウンへ行ったのですが、帰ろうとしたところふいに「あ、軟骨が食べたい!」って思えたんです。
そのまま肉売り場に直行。軟骨を探しました.........
が、ありませんでした。
えそんなことある?っておもって肉売り場もおつまみ売り場も探したのですが見当たらない。
どうしてだろう。私何か悪いことしたかな。夏休みにもっと軟骨への思いに素直になっていれば、こんな長いこと軟骨に支配されることはなかったのに。
そう考えてるとふいに、肉の焼けるとても良い匂いが漂ってきました。振り返ると試食販売のおばちゃんが牛肉のサーロインステーキを焼いていました。
私はお腹が空いていました。そして少しでも興味を示してしまったが最後、おばちゃんの話術は客を絶対に逃がしてはくれないのです。
人間とは愚かなものです。求めていた鶏の軟骨を逃がしたのに加え、目先の試食が食べたい欲に簡単に負け買う必要のない高めのサーロインステーキなんて買ってしまいました。
私はいつ軟骨にありつけるのでしょうか。ちなみにステーキめっちゃおいしかったです。
演劇全く関係ない話を長々と書いてしまってごめんなさい。
団員の軟骨事情なんて誰が知りたいんですかね。
ほんとここまで見てくれた人がいるなら時間を無駄にしてすみませんでした。
そういえば、次の公演の劇中にも少しですが食べ物が出てくるんですよねー。鮭の塩焼き。
...あ。鮭の塩焼きが食べたい。
鮭の塩焼きが登場する次の公演はこちら↓
演目:『明日、宇宙人になります』
作:美崎理恵
演出:和田ひかる
日時:11/2(木) 19:00~20:00(予定)
(30分前から入場可能)
場所:山口大学大学会館ホール
料金:無料
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