瞬間たちが誇りのつもり
皆様、本日もお疲れさまです。
和田です。
令和5年度夏公演にて演出を務めさせていただきました。
ご観劇いただいた皆様、ご協力いただいた皆様、そして笛の団員各位。本当にありがとうございました。この場を借りて心の底からの感謝を改めて申し上げます。
◇
さて。
演出、難しかったです。
なんなら今でも演出について理解できていない。
「彼らの過ごす時間から好きな要素を選び取って思い出にしてほしい」と思っていたけれど、そんな意図ひとつ伝えることもままならない。演技のやり方も演劇に対する考え方も全然違う役者たちだからそりゃそうなのですが、なんせ私の言語化が上手くいかない。そもそも私の引き出しが少なくて、「じゃあ舞台にいる人をありのまま映すにはどうするの」を考え切ることができなかったのもあるし。
まあ、私が伝えた思いをそのまま受け止められてもその人の演技にならないからなーとは思っていて。私の意思を役者が解釈してその役として出す過程が好きだったし。それを経て見せてくれる演技が結局1番魅力的なんですよね、その役が。
そこに立つ人が魅力的で、それを見せる方法を持ってしてもっと魅力を持たせて、舞台ができるんだと思っていました。
だからこうなりました。
いかがでしたでしょうか。
笛はこれからも精進して参ります。
今後も見守っていただけるのならば幸いに存じます。
◇
以下身内への文章。
本当にお疲れ様でした。
先日は感情の整理がつけられず単純な言葉で締めて申し訳ございませんでした。
それぞれに伝えたいことはありますが、全世界に発するようなところに載せてしまうのもアレなのでそれは面と向かって伝えます。今はとりあえずみなさんへのメッセージを。
なんだか色々ありましたね。
そんな中でも夏公演を諦めずにいてくれてありがとうございました。
右も左もわからない演出と対面していて不安になったことも多かったのではないでしょうか。もはや安心したことなんてなかったんじゃないかな。
だからこそ、本公演を無事に終えられたことにすごく安堵しています。
それもこれも全て協力してくれた皆さんのおかげでしかありません。沢山迷惑をかけて申し訳ございませんでした。そして、それ以上の絶大な感謝を。本当にありがとうございました。
私、仕込みの時間が1番好きなんです。
今回の仕込みをしている時もすごく楽しかったし勝手に感慨深くなっていました(そんなこと言ってられなくなったけれどそれは置いておいて)。
今回過ごした時間はどうでしたか。有意義な時間になりましたでしょうか。そうなったなら皆さんのおかげ、そうじゃなかったなら私のせいです。
改めて本当にありがとう。
◇
以下自分語り及び反省文。
私はSNSに投稿する形式の漫画から芸術にのめりこんでいったせいか、見る相手よりも作る自分の方を大切にしがちです。
漫画を描く時はいつも、こういう描写が好きだとかこんな背景が魅力的だとかこういうやり取りが大好きだとか、自分の嗜好だけを引き出しにしているわけです。演劇でもそれをやっちまいました。
演劇を見る時だって、自分にとって印象に残ったものが全てだと思っている。演出の意図を考えたこともなかった。ただそこに流れる時間をみて、動く人たちを見て、ああこういう考え方なんだこういうことなんだと自分で落とし込んで楽しむことが好き。
それを見せたかった。そのためにもっともっと考える必要があった。削るものも足すものもあったのかもしれない。
なんというか、模試を受けて成績が返ってきた後のような気分です。芸術に成績も何も無くあってほしいと思っているはずなのにね。
自分の嫌な部分に気づいて悲しいです。
◇
というわけで。改めてありがとうございました。
私はこの作品を見ることができて嬉しいです。この作品を作る上で積み上げた空気は誇っていいと思う。
とんでもない期待の星たちが加わったこれからの笛をお楽しみに。
では。
和田
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