道具

 皆さんこんばんは。劇団笛3年の井上です。

 いよいよ本番1カ月前になりました。本番が刻々と近づいているということもあり、最近のシーン練習では小道具や中道具を使いながら練習しています。今日はそんな「道具」についてちょっと触れてみたいと思います。

 僕は笛に入団してこれまで、道具担当を何度か務めてきました。それは、僕が舞台セットを考えるのが好きで、どんな装置を使おうか考えるのが楽しいからです。本番になるまで完成形は分かりませんが、完成するまでのドキドキと完成したときの喜びは何物にも変え難いものです。

 皆さんは、演劇やライブなどにいったとき何を最初に見ますか?「物販!」という人もいるかもしれませんが、多くの人がステージ、つまり舞台上を見ると思います。中には最初は幕がしまっていて、舞台セットを見せないようにしているものもありますが、舞台セットを見ることが出来れば、「ここでどんなことが起きるのだろう?」や「本物の家みたいだなぁ」と想像を膨らませたり、感想を持ったりするでしょう。

 これが演劇のよさであり、舞台セットまたは道具のよさだと思います。もちろん、道具は舞台上で繰り広げられる物語の中でその真価を発揮するものですが、何よりも先んじて会場に来た人に影響を与えられるというのは大変な強みではないでしょうか。

 ちょっと余談が過ぎました。そんな道具を今僕たちは実際に使いながらシーン練習を行っています。僕は実際の道具を使った練習がとても好きです。それは、まず何より道具に早く慣れて、ちゃんと使えるようになりたいと思うからです。さすがにぶっつけ本番は厳しいものがあります。

 そして理由はもう1つあります。道具は基本みんなで作ります。役者だろうが音響だろうが照明だろうが関係はありません。等しくみんなで作ります。そうしてつくられた道具はいつも笛らしく出来上がります。ちょっと気持ち悪い表現ですが、手作りの道具からは何となく笛を感じるのです。そこから「舞台は一人で創ってるわけじゃない」といつも感じることが出来るのです。

 多くの手作り道具は公演終了後破壊したり、団員が引き取ったりして、再び舞台に上がることはまずありません。つまり今回作られた道具にとっては新入生歓迎公演が一世一代の大舞台です。そう思うと、シーン練習から道具をしっかり使ってやりたいなと思ってしまいます。

 では、今日の笛日記はここまでにします。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

                                                       劇団笛3年 井上幸助

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