クセ

 皆さんこんばんは、劇団笛2年の井上です。久しぶりに日記を書いているような気がします。丁度、一年生の笛日記を読んだのですが、みんないろんなことを感じ、考えていて、僕自身身が引き締まりました。

 さて、今日は「クセ」について考えていきたいと思います。6月中の笛日記をご覧の方はご存知かもしれませんが、最近のワークショップは身体表現系、特に動きのクセに焦点を当てたものが多いです。クセはなかなか厄介で、本人が意識していないところで勝手に発生します。故に、自発的に気付くことが難しく、いざ直そうとしても気を抜くとすぐにクセがでてしまうのです。僕はクセを数多く持っており、シーン練のたびにそのクセと格闘しています。

 今述べているのは、動きのクセですが、人間は他の部分でも様々なクセを持っています。話す時の言葉のチョイス、つまり「口癖」、また、物事を考えるときの価値観にも「クセ」が存在するでしょう。むしろ、ありとあらゆる「クセ」が集まって、個性を形成しているといっても過言ではないかもしれません。

 では、演技をするときはどうでしょうか。役者のクセは、役のクセではありません。よって、無意識的に発生するクセは何とか意識的にコントロールする必要があります。しかし、役のクセは意識的に発生させ、表現の一つにすることで役のアイデンティティをより明確に確立することができます。それでは、役のクセはどのように見つければいいのでしょうか。この問題へのアプローチの方法はたくさんあると思います。家族からの影響、思い出との連動、社会的地位による獲得…クセが身につく要因は様々です。そこに共通しているのは、やはり「どんな人生を送ってきたか」ということではないでしょうか。役が生きてきた道のりをたどり、役を知ることによって、演技はより深く、より現実的なものになるのだと思います。今回演じている役でも、僕自身、精一杯役のことを知ろうと思います。そして、「井上」ではなくその「役」を舞台に立たせたいと思います。

 硬く、かつ長い文章になってしまったので、このあたりで終わりたいと思います。
 最後まで読んで頂きありがとうございました。

                                                    劇団笛2年 井上幸助

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