公演初日、終了しました!
昨日、第一回目の公演が終了しました。
お越しくださった皆様、寒い中ご来場いただきありがとうございました。
笛日記を書くのは、これで最後なんですね! びっくり! もう引退なんですねえ~。
わたくし、脚本兼演出の久野さいです!
いつも笛日記をご覧いただいている方は、「誰やねん、お前」となっていることでしょう。そう、私が久野として笛日記を書くのは今回が初めてです。実名じゃないから、最後の笛日記なのに、私としての振り返りができない! う~ん、悔しい! でも、しゃあないか!
とりあえず、笛日記では初登場の久野ですが、私は部外者じゃないし、笛の公演初参加の団員でもないし、3年間在籍してきました。信じてください。
まあ、証拠はないので、信じていただけないかもしれませんが。
信じてほしいなら、実名で演出と脚本しろよって感じですよね。
でも、理由は二つほどありまして。
一つ目は、ペンネームへの愛着ですかね。高校生の頃、文芸部に入っていて、「賽子」というペンネームでものを書き始めて、それに名字がついて「久野賽子」になって、「賽子」が「サイコロ」ではなく、「サイコ」と呼ばれるのが、なんか嫌で、もう「さい」でええやんかと、そんなかんじです。「サイコ」って、なんか、私がサイコパスみたいじゃないですか。そんなことはないですよ。ええ、もちろん。
初期形態とかなり変わってしまいましたが、「賽子」→「久野賽子」→「久野さい」と変遷しています。未だに「久野賽子」はたまに使っていますが。共同制作を前提としない作品はこっちですね。
二つ目の理由は、私という人間と、脚本を書く自分とを、切り分けて考えたかったからです。たとえば、本公演の「むちゅうのドリー」ですが、キャラクターとしてのモデルが身近なところに存在する役が、6人ほどいるんですよね。本名で書くと、軽率に現実をモデルにできないじゃないですか。自分の感情とか経験をベースにして書くと、作品と自分が混ざりすぎてイヤになるので、あえて、ペンネームを使っている節もあります。また、本名で書くと、私という人間の価値観が、そこにあると喧伝しているようで、なんだかなぁという気持ちになるんです。私の価値観は更新され続けるのに、過去の私がそこにはりつけにされて、それが「私」になってしまう感じ。それなら、「久野さい」や「久野賽子」として独立している方が、まだマシなんですよね。
「むちゅうのドリー」が、一応脱稿したのが、大学1年と2年の間の春休みだったので、2年弱経っていますが、2年でも、「むちゅうのドリー」執筆時の自分の中の答えと変わっているところはありますからね。
だから、演出をするという行為は、過去の私を読み解くと言う作業だったわけです。厳しいものがありますよね、過去の自分の痛みを覗き続ける感覚は。
でも、苦痛と言うと、私なんかよりも、ずっと、他の笛の人たちに苦労をかけていたわけで。
まず、無理難題をふっかけまくられた各部署の皆さん。
照明さんには、私自身照明に詳しくない上に、打ち込みが大変だって話を聞いていたのに、あんなことできたらいいよね、こんなことできたらいいよねって、現実ガン無視の妄想を繰り広げ、Qを増やしまくる。音響さんには、きっかけがハチャメチャに複雑な音や、音がないとなんのこっちゃかわからない場をつくりまくる。道具さんには、激ムズ設計の大道具やら、大量の小道具やらを要求する。衣装メイクさんには、衣装替えのための大量の服を集めてもらったり作ってもらったり、大事な決定をぎりぎりまで保留にしたりする。情報宣伝さんには、数々のリテイクをお願いし、特設サイト設置や新形式のパンフレットをつくってもらう。
そして、役者さん。脚本としての私と、演出としての私が食い違うことを言っていたりして混乱させたり、実現不可能なト書きで混乱させたり、何より、120分分の台詞量! そのうえ、とても辛い台詞が大量にあったり。
それから、共同演出をさせてくれた岩永さん。演出を兼任させてもらうのも、私のわがままみたいなところもありましたし、岩永さんを主として演出するという私が勝手に決めたスタンスのせいで、苦労かけた部分が多いわけですし、そのほかにもいろいろ。本当にいろいろ……。
言い出したら切りがないので、一旦この辺で。(また、後で個別にお話ししようね♡)本当に、皆さん、大変だったことと思います。ですが、前に、映画を撮っている従兄に、辛い台詞を言わせることや、大変な仕事を任せることへの罪悪感が拭えないという話をしたら、みんな良いものを作りたいという思いでやっているのに、そう思うこと自体がひどいことで、監督をするときは、そういう苦痛や苦労を全部無駄にしないために、腹を決めてお願いをして最良のものを目指して作るしかないんだと言われました。そのとき、すごく反省しました。でも、演出として未熟だからか、人として未熟だからか、そう簡単に割り切ることもできず…。まあ、映画とメディアの違いもあると思いますが。監督は作品の完成に、自分自身の手を加えることができるけれど、演劇の演出の場合は、役者さんや操作さんたちに託すしかないわけで。
信じて託す……。
私は、昨日、開幕からの時間を、ほとんど舞台袖で過ごしたので、どのような形の舞台になったのか、完全には把握できていないのですが、完成した宣伝物を見たとき、道具の設置が完了したとき、衣装メイクをした役者さんたちを見たとき、音響や照明がうまくいったのが舞台袖からわかったとき、役者さんたちの声が聞こえてきたとき、めちゃくちゃ嬉しくなったんです。脚本書きにとって、自分の脚本に対する誠実さが見えたときが、なにより嬉しい瞬間だと思います。私は皆さんに、信じて託せて良かったなって、すごく思いました。
で、私、あんまり自覚はないんですけど、人をほめない人間だと思われているみたいなんですよね。その理由を考えてみたとき、多分照れるから、心の中で思ったことをあんまり口に出してないんですよ。だから、自分で思っているより褒めていないと。あと、冷静な時に人をほめようとすると照れるけど、興奮してるときは何も考えていないから、めちゃくちゃウワーって褒めて、たぶんそのときのテンションの上がり方が異常だからその瞬間だけが目立ってるだけなんだと思います。あとは、冷静なときは自分の言葉に責任を持ちたいって思っているから、頭の中で言葉を練っているあいだに、タイミングを逃すとかですかね…。というわけで、今回、今日の千秋楽が終わったら、照れと格闘しながらちゃんと思っていることを言葉にすることをここに宣言します。逃亡したら、とっ捕まえてください。
さて、いよいよ冬公演最終日ですね。泣いても喚いても、これが最後です。皆さん、すごく良いものにしましょうね。歯磨き粉とか練乳のチューブって、最後絞りだしたら思ったより出てくるじゃないですか。そんな感じ(?)で、頑張りましょう。今日一日、よろしくお願いします。
本日、ご来場予定の皆様、悪天候の可能性がございますので、気を付けてお越しください。
もし興味がございましたら、特設ページの方で、団員情報や脚本情報もご覧くださいね。
皆様のお越しを、心よりお待ちしております。
🌙山口大学演劇サークル劇団笛令和六年度冬公演⛵
『むちゅうのドリー』
日時 :2025年2月6日(木)19:00~/2月7日(金)18:00~
(開演30分前から入場可能)
公演時間:約120分
会場 :クリエイティブ・スペース赤れんが ホールⅡ
(山口市中河原町5-12)
入場料 :学生1000円 一般1200円
(当日は各300円増、ご予約は2025年2月5日までにお願いいたします)
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