バイバイ
一年の頃、笛日記を読むのが好きでした。いろんな人の、いろんな想いを知れるから。ああ、この人はこんなことを考えているんだ、って面白くて知りたくて考えさせられて毎日毎日笛日記をのぞいていました。
書くのも好きでした。口では言わない、いろんな気持ちを文字に乗せて放つことができるから。いつもいつも、早く順番が回ってくればいいのにって、思っていました。
その笛日記も、今回で書くのは終わりです。
いつだったかな、夏公の練習が始まってすぐくらいに、去年の夏公時期の笛日記を読み返したことがあります。
一年生が入って来た時の不安、緊張、楽しみ。引っ張って行く学年になったことの、戸惑い、難しさ。先輩が引退してしまう寂しさ。
そういった、去年の日記に書かれていることはもちろん今年の日記のどこかにもあって。一昨年も、五年後も十年後も、笛が続く限り笛にいるみんなは毎年毎年同じことを感じているんでしょう。
そう思うと、少し不思議ですね。未来にいる人と今、同じことを思っているなんて。
私は、あの一年生の時、初めて笛日記を書いた時から成長できているんでしょうか。
私は笛に、先輩に後輩に同級に、何かを残すことができたんでしょうか。
私は笛にいていい人間でしたか?いない方が良かったでしょうか。2年と半年、毎日毎日休みの日も他の全てを投げ打って、演劇をし続けた意味は、あったのでしょうか。考えても考えても答えは出てこない。
引退は一週間後です。あと一週間経てばもう合宿研修棟に行かなくていいなんて考えると、ちょっとだけなきそうになります。嫌だって、もう行きたくないって、思ったことはたくさんあったはずなのに。なんで今になってまだ行きたいもっと練習したいずっと演劇をみんなとしていたいなんて、思ってるんだろう。
最後に、尊敬する俳優さんの言葉に倣って締めたいと思います。
この2年と半年、苦しいことなんてひとつもありませんでした。
みんなとやれば、苦しいことなんてすぐ楽しいことに変わってしまいました。
春を、夏を、秋を、冬を。暑いわ寒いわ虫はいっぱいいるわ、靴下に畳の毛がつくわ、ひどいもんだったあの小さな部屋で過ごした日々は私の宝物です。
みんな、今までありがとう。
3年 若林あさぎ
書くのも好きでした。口では言わない、いろんな気持ちを文字に乗せて放つことができるから。いつもいつも、早く順番が回ってくればいいのにって、思っていました。
その笛日記も、今回で書くのは終わりです。
いつだったかな、夏公の練習が始まってすぐくらいに、去年の夏公時期の笛日記を読み返したことがあります。
一年生が入って来た時の不安、緊張、楽しみ。引っ張って行く学年になったことの、戸惑い、難しさ。先輩が引退してしまう寂しさ。
そういった、去年の日記に書かれていることはもちろん今年の日記のどこかにもあって。一昨年も、五年後も十年後も、笛が続く限り笛にいるみんなは毎年毎年同じことを感じているんでしょう。
そう思うと、少し不思議ですね。未来にいる人と今、同じことを思っているなんて。
私は、あの一年生の時、初めて笛日記を書いた時から成長できているんでしょうか。
私は笛に、先輩に後輩に同級に、何かを残すことができたんでしょうか。
私は笛にいていい人間でしたか?いない方が良かったでしょうか。2年と半年、毎日毎日休みの日も他の全てを投げ打って、演劇をし続けた意味は、あったのでしょうか。考えても考えても答えは出てこない。
引退は一週間後です。あと一週間経てばもう合宿研修棟に行かなくていいなんて考えると、ちょっとだけなきそうになります。嫌だって、もう行きたくないって、思ったことはたくさんあったはずなのに。なんで今になってまだ行きたいもっと練習したいずっと演劇をみんなとしていたいなんて、思ってるんだろう。
最後に、尊敬する俳優さんの言葉に倣って締めたいと思います。
この2年と半年、苦しいことなんてひとつもありませんでした。
みんなとやれば、苦しいことなんてすぐ楽しいことに変わってしまいました。
春を、夏を、秋を、冬を。暑いわ寒いわ虫はいっぱいいるわ、靴下に畳の毛がつくわ、ひどいもんだったあの小さな部屋で過ごした日々は私の宝物です。
みんな、今までありがとう。
3年 若林あさぎ
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